SYFORME HIGASHI-SHINJUKU Ⅱ
㈱シーラ
中高層分譲住宅部門 (ワンルーム事業)
都営大江戸線「東新宿駅」徒歩3分の総戸数47戸のワンルームマンション。接道は2.7mの私道による旗竿地で工事に支障があったため、隣地所有者と交渉の上、一部敷地を借り、工事用道路として拡張整備することで大型車両の通行を可能とした。外観は風合いのあるタイルを基調とし重厚感のあるモダンで落ち着いたデザインを採用。懸案であった細い私道を趣のある路地に見立て、繁華街からゆったりと邸宅に導くようデザインしている。周辺相場より高い価格設定にもかかわらず、1か月で完売したことも高く評価された。
画像ギャラリー
事業コンセプト
東京メトロ副都心線・都営大江戸線「東新宿」駅から徒歩3分、ビッグターミナル新宿駅も徒歩圏内、便利で賑わいのある繁華街エリアに本物件はあります。当初、この事業用地は持分のない私道の取付道路の奥にあり、取付道路の幅員は2.7m程度しかありませんでした。工事車両も小型車しか通れず、工期の長期化やコストアップ、周辺の方からの苦情等が予想されました。そこで、取付道路の所有者に通行・掘削の承諾を得るとともに、取付道路に面している隣地の運送会社から敷地の一部をお借りし、取付道路と合わせて工事用道路として拡張整備を行い、大型の工事車両の進入を実現しました。それにより、本体工事もスムーズに進捗、工事車両が周辺の公道を塞ぐこともなく、結果、建設コストの削減と工期短縮に成功しました。今回のコンセプトでもある、都心における細い道路にしか接道していない土地の開発の可能性を見出すという目的を達成しました。
商品企画
【デザイン】
外観は風合いあるタイルを基調とし、重厚感のあるモダンで落ち着いたデザインになっています。エントランスにはピクチャーウィンドウを設置、そこから見える木々によって四季の移ろいを感じることができます。また、最初は懸念点であった細い私道を、趣のある路地と見立て、デザイン要素として取り込むことで、繁華街や高層建築物が建ち並ぶ商業地から、ゆったりと落ち着きのある邸宅へと導いてくれます。「大久保文士村」と呼ばれていた歴史的背景を考慮し、繁華街と邸宅街、そして由緒正しき歴史、その共生を図りました。
【間取り】
通常、ワンルームの物件では25㎡台で1K又は1Rという間取りですが、本物件は25㎡台で1DKという間取りになっています。ワイドスパン・可動間仕切り・カウンターキッチンの組合せがそれを可能にしました。1DKにすることにより、ベッドルームを隠せる等、入居者のニーズをカタチにし、他社との差別化を図りました。
事業成果
本計画は、細い取付道路に工事車両を通すことが課題でした。当初は取付道路上の電柱を地下化・無電柱化し工事車両を通す計画でしたが、ガス、水道、下水管が道路下で混在していたため、電線の地下化を困難と判断。計画地周辺状況を再検討し、前述の取付道路の拡幅整備と同時に「道路下のインフラの再整備」を行う計画に変更しました。これにより、コストを抑えた工事と工事期間の短縮が可能となりました。また、住戸プランも工夫し、間取りを1DKにすることで希少性が増し、賃貸ニーズが高まり、賃料UPへとつながりました。販売状況も良好で、竣工の1か月前に販売を開始したところ、総戸数47戸に対して65名を超える購入希望者が集まり、工事竣工と同時に完売を達成しました。賃貸の反響も過去最高に多い物件となりました。本計画のような難しい条件の土地は、開発ができないリスクが大きく、敬遠されがちですが、十分なリスクの検証を重ねて、建設的な答えを導けたことが事業の成功となりました。
物件概要
事業主名 | 株式会社シーラ |
---|---|
現場住所 | 東京都新宿区大久保1-1-7 |
企画設計 | 株式会社デザイン・クルー |
施工者名 | 住協建設株式会社 東京本店 |
工事竣工 | 平成30年12月14日 |
規模概要
敷地面積 | 808.57㎡ |
---|---|
住戸面積 | 25.41~41.00㎡ |
延床面積 | 1,617.51㎡ |
構造規模 | 壁式RC造地上5階建 |
住戸総数 | 47戸 |