SYFORME SUMIYOSHI
株式会社シーラ
中高層分譲住宅部門 (ワンルーム事業)PDFダウンロード
近年、頻発するゲリラ豪雨や台風などから建物と入居者の生活を守るため徹底した水害対策を施した投資用マンション。設計地盤面プラス1mを水防ラインと定め、エントランス・管理室・エレベーターなどマンション共用部の一部を「水害対策エリア」として、止水版、止水扉を設置しマンションの機能維持を図った。全戸25㎡台の専有部は1DKと2Kを採用、ベッドルームなどプライバシーを守りながら、ライフスタイルに合わせた居住空間の調整が可能。鋼鈑調に見える特殊塗装がアクセントのスタイリッシュな外観も印象的である。
画像ギャラリー
事業コンセプト
近年、ゲリラ豪雨や台風などの自然災害が頻発しており、都市部のマンションでも水害により建物・設備の被害、生活への支障が起き、水害が身近に起きるものと認識されました。国も令和元年東日本台風を機に「建築物における電気設備の浸水対策ガイドライン」を発表するなど、マンションへの水害対策の取組が進められています。
そうした中で、本マンションを計画するに当たり水害から建物と入居者を守り、さらに入居者の生活を守ることを目的に水害対策マンションを企画。
建物のハード面とソフト面で対策を施し、水害発生前から水害発生後の対応までをパッケージ化することに取り組みました。
「建物のハード面」は設計地盤面プラス1mを水防ラインと定め、エントランス・管理室・エレベーターなどマンション共用部の一部を「水害対策エリア」として、止水版、止水扉を設置し、水害からこのエリアを守り、マンションの機能維持を目指しました。
さらに、電気・インターネット・水道などのライフラインを水害から守るため、ライフライン重要設備を水防ラインより高い位置に配置することにより、水没から守り、入居者の生活維持を目指しました。
「ソフト面」では、在宅避難を想定した 3 日間分の備蓄品完備など様々な部分を強化し、災害からの入居者の安全確保と災害設備有効利用を目指しました。
商品企画
外壁は打放しと柱の一部にファインFR工法を採用しました。
鋼鈑調に見える特殊塗装がアクセントになっています。特に注力したのが、前面道路に面した正面のファサードです。
プラン上、屋外避難階段が正面にきてしまうため、階段を水平にすることでファサードを整え、重厚感のあるデザインとしました。
また、9階部分にはルーフガーデンを設け、入居者は自由に出入りをすることが可能となっています。
ルーフガーデンからは、周辺の自然豊かな景観を望むことができ、スカイツリーや、夏には隅田川花火大会を見ることができます。
専有部の間取りは 25㎡台で全室1DKと2Kのプランを採用。
25㎡でも間仕切ることでベッドルームなどプライバシーを守りながら、ライフスタイルに合わせた居住空間の調整が可能なプランとしました。
また2人入居も可能なプランのため、追い炊き機能も全住戸に設置し入居率のアップを図りました。
事業成果
「防災マンション」ということで、竣工後に幾つか取材を受けさせていただきました。
こういったことからも今「防災」に対するニーズが高まっていることがうかがえます。
本マンションだけではなく、自社管理物件にはハザードマップなどに基づき、土嚢・非常用空気電池の設置、防災備蓄倉庫の整備などの対策を行っております。
また、物件の計画時から想定被害予測に基づいたプランニングなどを行っています。
投資マンションという、オーナーと入居者が異なる形態で費用を抑えつつ水害対策に効果的な設計、防災対策設備の無人対応化などが実現できた事業となったと自負しています。
物件概要
事業主名 | 株式会社シーラ |
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現場住所 | 東京都江東区大島1-5-9 |
企画設計 | 株式会社エル設計事務所 |
施工者名 | 株式会社リンク・トラスト |
工事竣工 | 令和3年8月27日 |
規模概要
敷地面積 | 694.94㎡ |
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延床面積 | 2,554.82㎡ |
住戸面積 | 25.74~25.89㎡ |
構造規模 | RC造地上10階建 |
住戸総数 | 79戸 |