｢在宅｣や｢リモート｣などの言葉がすっかり定着しつつある昨今､｢仕事｣と｢プライベート｣を両立し､おうち時間をより楽しめる住宅を。そして､いつかこの不自由な生活から解放された後も家族が暮らしやすく､豊・楽・快な人生を送ることができる住まいを。そんな想いから計画したのが、この「アエラス水戸市小吹町」である。
建物の間口を工夫し、全ての邸宅に風と光を感じさせることができる計画とした。この工夫がアエラス(ギリシャ語で「風」の意)の由来である。夜間は優しく街灯が街を照らし、防犯性も高く、安心の街並みを実現している。
早期完売に向け、販売方法にも工夫を凝らし、チラシに関しては販売開始前・販売開始時・販売棟数が半数を超えたスピード感を伝えるものの3段階に分け、チラシ内にも特設HPに誘導する仕組みを作った。Instagramでも情報発信を行い、様々な世代が情報をキャッチしやすい手法を取った。

具体的なデザインの特徴として一番南側の区画の2棟の間口を5間とし、そこから北側の区画に向かって5.5間～7間と間口が広がるデザインとした。最後に最も北側の2棟を平屋でデザインし、南側から北側に向かって全ての邸宅を見渡すことができる。間口を順に広くしていくことで全棟バランスよく南側採光を確保することができ、全ての邸宅に風と光を感じられるデザインとした。また、この全邸宅を見渡すことができるデザインは防犯面でも効果を持ち、子供が遊ぶ際の見守りやすさはもちろん、近年さらに増加傾向にある車の盗難被害に対しても、夜間の街灯りと抜け感により対策となっている。建物仕様としては今や当たり前となりつつあるワークスペースや手洗い水栓を設けたエントランスクロークを設け、昨今の不自由な生活から解放された後も暮らしやすいプランとした。

環境配慮

間口による風と光の通りやすさにより、結果的に暖かな南風が心地よく、空調を使わずとも快適な住空間を生み出す形となった。断熱等性能・一次エネルギー消費量性能は等級4で、こどもみらい住宅支援事業の対象（一定の省エネ性能を有する住宅）となっている。住設関係に関しては突出した高性能機器を採用しているわけではないが、自然の力を使いやすいプランニングと建物の配置計画とした。

販売開始からおよそ2か月で完売。販売期間が短いため資料請求や来場件数はその分少ない。
営業の接客の際、弊社の通常分譲仕様と本物件との違いを説明し、風通しと日当りの良さ、プランの特徴を重点的に説明したところ、当時のコロナ禍で換気がしやすい風通しとアエラスの由来に共感していただき、早期完売につながった。お引渡し後に関しても、開発道路の幅員が6ｍと広く、車の取り回しのしやすさも好感をいただき、全棟標準装備のウッドデッキはアウトドアリビングとして利用する方もいる。