ベルシード上野松が谷
株式会社ベルテックス
中高層分譲住宅部門 (中規模)PDFダウンロード
東京メトロ日比谷線「入谷」駅徒歩5分に位置する投資ワンルーム住戸がメインのマンション。借地権者との等価交換に加え、当初の計画では街区を分断し街並みに良くないこともあり、隣接地の買増しによって権利調整を図ったことにより、29戸から64戸への事業規模の拡大と容積率360%から600%への向上を実現した。合わせて、予算の余裕が出たことにより、建物仕様もグレードを上げ、ファミリーマンションに見劣りしない外観・内装・仕様となったことも評価された。
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事業コンセプト
初期の事業計画では、南側の6m道路のみへ接道する立地であったが、街区を分断したままで事業を推進するのは、街並みにとっても良くないと考え、言問通り側へ接道を検討することとした。
北側の路地状の土地を開発地域に加えることで容積率をフルで使えるようになるとともに、道路斜線(天空率)が緩和されることにより用途の配棟や動線も綺麗に整理でき、街区の分断も解消できる動線、街並みや住まう人々にとってより良い計画として、事業を進めることを可能とした。
1住戸25㎡のワンルームをメインに、上層階には1LDK・2LDKの住戸を配置したマンションである。街とのつながりを意識した動線計画、人々の交流促進、成長や年代による住まい方の広がりなど、ただ住むだけではなく、そこに住まう人々が街と共に発展・成長していけるような、拡張性のある計画にならないかと思考を積み重ねた。
商品企画
地形及び立地の特性を活かした、人の行き来、街とのつながりを意識した動線計画。店舗、マンションエントランス、自転車・自動車動線を綺麗に分け、さらに賑わいのある言問通りからの動線も確保したことにより、賑わいの取込みも試みた。
過去と未来、伝統と洗練、下町と都市、それらを結ぶファサードとエントランスを目指し、本来の色や素材、模様をモチーフに組み込みながらもアルミやガラス等の都会的素材をバランス良く組合せ、凛とした佇まいの中に都会的シャープさが融合するデザインとした。
経済合理性に優れ、将来の可変性を考慮した2住戸1スパンとした躯体形状により、居室に柔軟性と拡張性を持たせた。ワンルームは、界壁を乾式壁、柱やPSを際(きわ)に集約させ、将来の間取り変更に対応した。2LDKは、今後需要が増えるテレワークやSOHO等に対応できるように、部屋の一つをLDKから独立させる計画とした。
これらの工夫と解決は、住まう人々の発想を拡張し、帖数や家賃等の数字的市場価値以上の豊かさを生み、長期的に高い価値を維持し続ける建築になると考える。
事業成果
(1)事業成功度
借地権者との等価交換及び隣接地買増しにて権利調整を図ったことにより、事業規模の拡大(29戸から64戸)や容積率の向上(360%から600%)を実現させ、当初の事業計画から利益率が8%上昇した。
(2)事業の社会的評価
従前所有者である賃貸マンションオーナーの早期売却意向が強く、賃借人負担付の売買条件が販売活動を長引かせていたが、弊社が賃借人負担付の現況有姿で買い受けることによりオーナー様が希望する早期売却が成就した。借地権者との一部等価交換の実施により、借地権者の資産価値向上及び借地権者の希望に沿いながら弊社の経済活動としての開発事業として成立させることができた。
建物仕様に関しても、権利調整により予算の余裕が出たため、当社史上最高のグレードで建築することができ、投資用ワンルームメインのマンションでありながらファミリーマンションに見劣りしない外観・内装・仕様となった。
(3)消費者ニーズへの適合
昨今の下町ブームに沿った浅草及び上野エリアに徒歩圏内という立地が、将来的に安定した資産運用が可能と判断されたお客様に好評を得たため、期間10か月での契約ベースでの完売を実現した。
実需向け住戸に関しては販売開始初日に75%の住戸に対し申込みが入った。賃貸に関しては、総戸数64戸のうち賃貸向け住戸57戸が4か月でリースアップ。エリアの立地及び利便性並びに意匠、設備仕様がお客様に受け入れられたと考えられる。
物件概要
事業主名 | 株式会社ベルテックス |
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現場住所 | 東京都台東区松が谷4-27-5 |
企画設計 | 株式会社アトリエプラス・ワン |
施工者名 | 株式会社田名部組 |
工事竣工 | 令和4年3月7日 |
規模概要
敷地面積 | 355.75㎡ |
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延床面積 | 2,463.49㎡ |
住戸面積 | 25.75~55.22㎡ |
構造規模 | RC造地上15階建 |
住戸総数 | 64戸 |