(公財)東日本不動産流通機構(通称：東日本レインズ)は首都圏[1都3県・6地域＝東京都(東京都区部、多摩地域)、埼玉県、千葉県、神奈川県(横浜・川崎市、神奈川県他地域)]における2020年度(2020年4月～2021年3月)の｢不動産流通市場の動向｣をまとめた。

【中古マンション概況】
　成約件数は3万7049件(前年度比2.3％減)と、3年ぶりに前年度を下回っているが、3年連続で3万7000件台を維持している。都県・地域別に見ると、埼玉県と横浜・川崎市以外の神奈川県他地域(及び神奈川県全体)が前年度を上回っている。成約物件の1m2当たり単価は首都圏平均で56.14万円(同4.1％上昇)で、8年連続の上昇。この8年で46.2％上昇している。都県・地域別に見ると、全ての都県・地域で上昇している。成約物件価格は3668万円(同5.5％上昇)で、m2単価と同様に8年連続で上昇し、3600万円台となっている。都県・地域別に見ると、全ての都県・地域で上昇している。成約物件を価格帯別に見ると、5000万円以上の各価格帯で成約件数が増加し、比率は3000万円以上の各価格帯が拡大している。成約物件の平均専有面積は65.33m2(同1.3％拡大)。平均築年数は22.10年(前年度21.81年)と経年化が進んでいる。
　新規登録件数は17万388件(前年度比15.6％減)と2年連続で前年度を下回り、17万件台となっている。都県・地域別でも全ての都県・地域で前年度を下回っている。新規登録物件の1m2当たり単価は58.63万円(同1.9％上昇)で、8年連続で上昇。都県・地域別に見ると、神奈川県他地域を除く都県・地域で前年度を上回っている。また価格は3321万円(同0.6％上昇)で、1m2当たり単価と同様に8年連続で上昇している。都県・地域別に見ると、多摩地域、神奈川県他地域を除く都県・地域で前年度を上回っている。新規登録物件の平均専有面積は56.65m2(同1.3％縮小)。平均築年数は26.93年(前年度26.15年)となっている。

【中古戸建住宅概況】
　成約件数は1万4102件(前年度比9.0％増)と、3年連続で前年度を上回っている。2019年度(1万3080件)を上回り、過去最高を更新している。都県・地域別に見ると、全ての都県・地域で前年度を上回っている。成約物件価格は首都圏平均で3199万円(同2.3％上昇)で、2年連続で前年度を上回っている。都県・地域別に見ると、全ての都県・地域で前年度を上回っている。成約物件を価格帯別に見ると、全ての価格帯の件数が増加し、比率は2000万円以上5000万円未満、7000万円以上1億円未満の価格帯で拡大している。成約物件の平均土地面積は149.63m2(同2.8％拡大)、建物面積は105.51m2(同0.7％拡大)となっている。平均築年数は21.42年(前年度21.49年)と築浅にシフトしている。
　新規登録件数は5万7580件(前年度比19.7％減)と4年ぶりに前年度を下回り、10年ぶりに5万件台となっている。都県・地域別に見ても、全ての都県・地域で前年度を下回っている。新規登録物件価格は3810万円(同0.4％上昇)で、2年ぶりに前年度を上回っている。新規登録物件の土地面積は170.57m2(同1.0％縮小)、建物面積は108.86m2(同0.7％縮小)で、共に4年連続で縮小している。新規登録物件の平均築年数は23.55年(前年度22.93年)となっている。

【新築戸建住宅概況】
　成約件数は5865件(前年度比4.8％増)と、3年連続で前年度を上回っている。都県・地域別に見ると、千葉県を除いて各都県・地域で増加しており、多摩地域の増加率が2割を超えている。成約物件価格は首都圏平均で3575万円(同2.0％上昇)で、2年連続で前年度を上回り、3500万円台となっている。都県・地域別に見ると、東京都区部(及び東京都全体)、横浜・川崎市を除く各県・地域で上昇している。成約物件の土地面積は121.14m2(同1.7％縮小)、建物面積は97.90m2(同0.7％縮小)で、共に縮小している。
　新規登録件数は6万2345件(前年度比27.2％減)で、5年ぶりに前年度を下回っており、2015年度以来の6万件台となっている。都県・地域別に見ると、全ての都県・地域で前年度を下回り、減少率は2割を超えている。新規登録物件の価格は4067万円(同0.2％上昇)で、10年連続で上昇し、4000万円台となっている。新規登録物件の土地面積は112.65m2(同0.5％拡大)、建物面積は97.59m2(同0.1％拡大)で、共に拡大している。

【土地(100～200m2)概況】
　成約件数は5996件(前年度比6.5％増)で、2年ぶりに前年度を上回っている。都県・地域別に見ると、東京都区部(及び東京都全体)を除く県・地域で増加しており、横浜・川崎市、神奈川県他地域(及び神奈川県全体)の増加率が2桁となっている。成約物件の1m2当たり単価は首都圏平均で19.59万円(同0.8％下落)で、2年連続で前年度を下回っている。都県・地域別に見ると、埼玉・千葉両県を除く各都県・地域で上昇している。成約物件価格は2834万円(同0.7％下落)で、2年連続で前年度を下回っている。
　新規登録件数は4万4713件(前年度比22.7％減)と2桁減となり、3年ぶりに前年度を下回っている。都県・地域別に見ても、全ての都県・地域で減少している。新規登録物件の1m2当たり単価は21.92万円(同5.9％下落)で、6年ぶりに前年度を下回っている。新規登録物件価格は3069万円(同6.2％下落)で、6年ぶりに前年度を下回っている。
〔ＵＲＬ〕http://www.reins.or.jp/pdf/trend/sf/sf_202004-202103.pdf
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