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発売戸数は首都圏が前年比556.0%増、近畿圏517.3%増~不動産経済研究所、5月の新築マンション市場動向

 不動産経済研究所がまとめた2021年5月の「首都圏・近畿圏の新築マンション市場動向」によると、首都圏(1都3県・5エリア=東京都[東京23区、東京都下]、神奈川県、埼玉県、千葉県)の新規発売戸数は最初の緊急事態宣言中だった前年同月(393戸)と比べ、556.0%増の2578戸と大幅な増加となり、6か月連続で前年同月を上回った。2019年5月比でも16.9%増。発売物件数は全168物件で、前年同月の32物件と比べると136物件、425.0%増加した。このうち100戸以上を売り出した物件はゼロだった(前年同月もゼロ)。また初回売出し物件は29物件・861戸で、前年同月(7物件・226戸)を物件数では22物件、戸数は635戸上回っている。
 新規発売戸数に対する契約戸数は1786戸で、初月契約率は69.3%。前年同月の72.3%を3.0ポイント(P)下回り、4か月ぶりに60%台となった。

【首都圏】
[発売戸数]2578戸(前年同月比556.0%増)。エリア別にみると、東京23区1207戸(同413.6%増)、東京都下106戸(同202.9%増)、神奈川県628戸(同694.9%増)、埼玉県421戸(同1654.2%増)、千葉県216戸(同980.0%増)。前年同月24戸だった埼玉県が17.5倍、その他のエリアも3.0~10.8倍と大幅に伸ばした。東京23区は4か月連続の増加となったが、シェアは46.8%で前年同月比13.0Pダウンしている。

[契約率・価格]
◇初月契約率は69.3%(前年同月比3.0P減)。エリア別にみると、東京23区69.1%、東京都下67.0%、神奈川県71.3%、埼玉県69.8%、千葉県64.4%。神奈川県が唯一7割台に乗せている。
◇1戸当たりの平均価格は5908万円(前年同月比8.9%下落)、m2単価は93.2万円(同14.0%下落)。平均価格は3か月ぶりのダウン、m2単価は2か月ぶりのダウンとなった。エリア別にみると東京都下、神奈川県、埼玉県、千葉県が平均価格、m2単価共に上昇した一方、東京23区はいずれも下落している。

[専有面積・即日完売戸数など]
◇平均専有面積は63.40m2(前年同月比5.9%拡大)。◇即日完売物件は1物件・9戸(全体の0.3%)。
◇フラット35登録物件戸数は2448戸(同95.0%)。
◇販売在庫は5月末時点で6789戸。前月末比228戸減少し、昨年11月末(6841戸)以来の6000戸台となった。前年同月末比では984戸の減少。

[6月の発売予測]2500戸前後の見込みで、2021年上半期(1~6月)の累計は1万4000戸程度となる。

【近畿圏】
[発売戸数]近畿圏(2府4県・9エリア=大阪府[大阪市部、大阪府下]、兵庫県[神戸市部、兵庫県下]、京都府[京都市部、京都府下]、滋賀県、奈良県、和歌山県)の発売戸数は1321戸(前年同月比517.3%増)となり、5か月連続で前年実績を上回った。発売の大幅増は前年同月が初回の緊急事態宣言下で5月としては調査開始以来の最低水準であったため。エリア別にみると、大阪市部543戸(同1839.3%増)、大阪府下335戸(同285.1%増)、神戸市部15戸(同275.0%増)、兵庫県下130戸(同225.0%増)、京都市部188戸(同18700.0%増)、京都府下10戸(前年同月0戸)、奈良県0戸(同5戸)、滋賀県81戸(前年同月比80.0%増)、和歌山県19戸(同375.0%増)。

[契約率・価格など]
◇初月契約率は78.3%(前年同月比28.3P増)。2か月ぶりに好調ラインの70%を上回った。
◇1戸当たりの平均価格は3828万円(前年同月比10.7%下落)。m2単価は70.0万円(同13.6%上昇)。平均価格は2か月ぶりのダウン、m2単価は2か月連続のアップ。販売在庫は5月末時点で3438戸。前月末比70戸の減少、前年同月末比では794戸の増加となっている。

[6月の発売予測]1200戸程度となる見通し。

〔URL〕https://www.fudousankeizai.co.jp/mansion
【問合先】企画調査部 03-3225-5301