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住宅・宅地分譲の経営状況は13.6P改善し13.6Pに~土地総合研究所、10月時点の「不動産業業況等調査」

 (一財)土地総合研究所は、不動産業を営む企業を対象としたアンケート調査(調査対象数131社、回収数102社、回収率77.9%)をもとに、令和3年10月1日時点の経営状況及び3か月後の経営見通しについて、「住宅・宅地分譲業」「不動産流通業(住宅地)」「ビル賃貸業」の3業種ごとに不動産業業況指数を算出した(-100~+100、0が判断の分かれ目)。
 「住宅・宅地分譲業」の経営状況は、前回調査(令和3年7月1日)時点から13.6ポイント(P)改善し13.6Pとなった。「不動産流通業(住宅地)」の経営状況は同5.7P改善したが▲2.0Pとなり、10期連続のマイナス水準となった。「ビル賃貸業」の経営状況は同11.1P改善したが▲9.3Pとなり、5期連続のマイナス水準となった。3か月後の見通しについては、「住宅・宅地分譲業」は4.5P、「不動産流通業(住宅地)」は▲9.0P、「ビル賃貸業」は▲9.3Pとなった。

【3業種の各調査結果】
[住宅・宅地分譲業]
(1)用地取得件数=4.5P(前回調査時点▲8.7P)。前回から13.2P上昇し、8期ぶりに増加傾向にあるとの見方が多い状況となった。(2)モデルルーム来場者数=▲17.4P(同▲21.7P)。前回から4.3P上昇。(3)成約件数=▲4.2P(同4.3P)。前回から8.5P下落。(4)在庫戸数=34.0P(同29.2P)。前回から4.8P上昇。(5)販売価格の動向=50.0P(同41.7P)。前回から8.3P上昇し、平成24年7月調査以降38期連続して上昇傾向にあるとの見方が多い状況が続いている。

[不動産流通業(住宅地)]
〈既存マンション等〉
(1)売却依頼件数=▲20.8P(同▲46.0P)、(2)購入依頼件数=▲27.1P(同▲32.0P)、(3)成約件数=▲25.0P(同▲40.0P)、(4)取引価格=22.9P(同9.2P)。「売却依頼件数」「購入依頼件数」「成約件数」「取引価格」の各指数は前回からそれぞれ25.2P、4.9P、15.0P、13.7P上昇した。「売却依頼件数」は平成26年1月調査以降32期連続して、「購入依頼件数」は平成30年7月調査以降14期連続して、「成約件数」は平成26年7月調査以降30期連続して、それぞれ減少傾向にあるとの見方が多い状況が続いている。「取引価格」は3期連続して上昇傾向にあるとの見方が多い状況が続いている。

〈既存戸建住宅等〉
(1)売却依頼件数=▲8.0P(同▲15.4P)、(2)購入依頼件数=▲4.0P(同▲9.6P)、(3)成約件数=▲14.3P(同▲11.5P)、(4)取引価格=10.0P(同10.8P)。「売却依頼件数」「購入依頼件数」の各指数は前回からそれぞれ7.4P、5.6P上昇した。「成約件数」「取引価格」の各指数はそれぞれ2.8P、0.8P下落した。「売却依頼件数」は平成18年7月調査以降62期連続して、「購入依頼件数」は平成28年7月調査以降22期連続して、「成約件数」は平成25年10月調査以降33期連続して、それぞれ減少傾向にあるとの見方が多い状況が続いている。「取引価格」は3期連続して上昇傾向にあるとの見方が多い状況が続いている。

〈土地〉(1)売却依頼件数=▲4.1P(同▲5.8P)、(2)購入依頼件数=8.2P(同3.8P)、(3)成約件数=▲8.3P(同▲11.5P)、(4)取引価格=13.0P(同16.7P)。「売却依頼件数」「購入依頼件数」「成約件数」の各指数は前回からそれぞれ1.7P、4.4P、3.2P上昇した。「取引価格」は3.7P下落した。「売却依頼件数」「成約件数」は10期連続して、それぞれ減少傾向にあるとの見方が多い状況が続いている。

[ビル賃貸業]
(1)空室の状況=▲6.8P(同▲37.5P)。前回から30.7P上昇し、6期連続して空室が増加傾向にあるとの見方が多い状況が続いている。(2)成約賃料動向=▲22.2P(同▲22.2P)。前回から変わらず、5期連続して成約賃料が低下傾向にあるとの見方が多い状況が続いている。

〔URL〕https://www.lij.jp/search/gyoukyou/g2021-10.pdf
【問合先】03-3509-6972