令和4年新年賀会を開催-会員、来賓など400名で新年を祝う-
当協会は1月11日にホテルニューオータニにおいて「令和4年新年賀会」を開催した。参加人数を例年の半分以下に縮小し、飲食と歓談のスペースを分けるなど感染対策を徹底した上で行った。冒頭の馬場会長の挨拶に続き、菅前内閣総理大臣など多数の来賓の方々から祝辞をいただいた(以下に馬場会長挨拶並びに菅前内閣総理大臣祝辞要旨を掲載)。当日は、国会議員、官公庁、友好団体関係者、当協会会員など約400名が参加し、新年を祝った。
[馬場会長挨拶]
明けましておめでとうございます。令和4年の新年を皆様方と迎えることができたことを心からお慶び申し上げます。本日は国会議員、友好団体の方々に多数ご出席をいただき、誠にありがとうございます。
新年賀会を開催すべきかどうか随分悩みましたが、会員及び関係の方々との交流の場を事業発展の起点とすることが当協会の原動力であり、新年のこの機会だからこそ会員相互の意思疎通が必要であるとの声が全国から寄せられ、参加人数を大幅に縮小し感染防止措置を講じた上で開催に踏み切ることといたしました。ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
菅前内閣総理大臣もおいでになっていますが、昨年6月以降に短期集中で実施されたワクチン接種は大いに集団免疫効果を発揮しました。今後もブースター接種の加速化と治療薬の普及によって、1日も早く日常の生活が戻ることを心から祈念いたします。
さて、日本人の平均賃金は30年にもわたって低迷を続け、OECD加盟35か国中では22位、G7の中では最下位である一方で、新築住宅の分譲価格は高騰を続けています。低金利が続いているにしても、平均的な所得の世帯では望むべくもない価格になっており、購入できる層と購入を諦めざるを得ない層の二極分化がますます進行しています。
そうした中で、昨年末に令和4年度税制改正大綱がまとめられました。振り返ってみますと、令和元年と2年に消費税率10%への引上げとコロナ禍による経済への影響を最小限にする目的で緊急経済対策が行われましたが、1年限りの緊急措置でありました。今回の税制改正の議論の過程では、税務当局からローン減税を始め主要な特例の廃止・縮小の方針が示され、我々としては相当の危機感をもって国土交通省との連携を緊密にし、また、関連団体とも歩調を揃えながら精力的に要望活動を行いました。住宅は高価な買い物であるが故に、住宅税制は富裕層優遇の政策だと誤認されることもありますが、少しでも環境の良い住宅、安全な住宅に住みたい、在宅勤務ができる空間がほしいという庶民の目線に立って、若年層、中間層、一次取得者層を支援することが環境の改善と市場経済の活性化に資すると強く訴えました。その結果、ローン減税を始め要望項目の全てが延長されることになりました。特に当協会として強く要望を続けてきた床面積要件緩和も継続していただきました。本日ご出席の国会議員の先生方に改めて御礼を申し上げます。
ただ、今回の改正措置も期限付きのものとなっています。我々事業者としては、この期間中に相応の成果を上げて減税措置の有効性を立証し、次につなげていく必要があります。会員各位の積極的な事業展開をお願いいたします。
また、今回の改正で、2050年カーボンニュートラル社会の実現に向けて、ローン減税の特例措置等についても省エネに関する具体的な要件が示されました。住宅の省エネ性能改善には多くの手間と費用を要する割には、その費用対効果は実感としては捉えにくく、消費者にとっても負担が求められます。当協会としては、地域に根差した事業活動、形式にとらわれない柔軟性などの特性を発揮して、住宅省エネの推進を始め様々な課題や消費者ニーズにきめ細かく応え、豊かな住生活の実現に全力で取り組む所存であります。
本日は暦の上では「一粒万倍日」の中でも最強の開運日だそうです。一粒の米粒が何倍にも実って稲穂になる、1年の事始めには相応しい日であります。本年の会員並びに関係の方々のますますのご発展とご健勝を祈念申し上げます。
[菅前内閣総理大臣祝辞]
新年賀会のご盛会、誠におめでとうございます。神山名誉会長、馬場会長始め全住協の皆さんには、日頃から大変お世話になっていることに心から感謝を申し上げます。
私の内閣は新型コロナとの戦いの日々でありました。海外では都市封鎖、刑罰適用といった厳しい政策を行っても感染収束に至らなかったのですが、状況が一変したのはワクチン接種でした。私は新型コロナ対策の切り札はワクチン接種であると確信し、ワクチン接種の迅速化に全力で取り組みました。その結果、感染者、死亡者の数を大幅に抑えることができ、また、経済活動も復活し始め、住宅供給も増加傾向に入っています。現在、新しいコロナ株の感染が拡大していますが、飲み薬の早期提供、3回目の接種などにより、国民、事業者の皆さんが安心して活動できる環境を作ることが我々の責任だと考えております。
皆さんが要望されている住宅税制につきましては、私の内閣の時に長年の課題でありました床面積の緩和を行い、ローン減税等の適用対象としました。令和4年度の税制改正においても、本日出席の議員の協力によってこれらの措置を継続することになりました。住宅はまさに日本経済にとって内需の柱であります。経済発展のために、皆さんがさらにご活躍できるよう私としても引き続き努力してまいります。
皆さんのご健勝とご多幸をお祈りしてご挨拶といたします。