mainvisual

発売戸数は首都圏が前年比34.7%増、近畿圏45.5%増~不動産経済研究所、10月の新築マンション市場動向

 不動産経済研究所がまとめた2022年10月の「首都圏・近畿圏の新築マンシン市場動向」によると、首都圏(1都3県・5エリア=東京都[東京23区、東京都下]、神奈川県、埼玉県、千葉県)の新規発売戸数は前年同月比34.7%増の2768戸で、3か月ぶりの増加となった。
 発売物件数は全147物件で、前年同月の143物件を4物件上回った。100戸以上発売した物件は1物件だった(前年同月はなし)。全147物件のうち、初回売出し物件(単発物件[期分けしないで全戸売り出す物件]を含む)は40物件・1571戸で、前年同月の26物件・834戸を物件数で14物件上回り、戸数でも737戸上回っている。
 新規発売戸数に対する契約戸数は1991戸で、初月契約率は71.9%。前年同月(71.4%)と比べると0.5ポイント(P)アップし、5か月ぶりに70%を上回った。

【首都圏】
[発売戸数]2768戸(前年同月比34.7%増)。エリア別にみると、東京23区1080戸(同0.8%増)、東京都下170戸(同44.1%増)、神奈川県632戸(同18.6%増)、埼玉県464戸(同222.2%増)、千葉県422戸(同123.3%増)。全てのエリアが増加となり、中でも埼玉県と千葉県は2倍以上、東京都下は4割増と伸ばしている。東京23区のシェアは39.0%。

[契約率・価格]
◇初月契約率は71.9%(前年同月比0.5P増)。エリア別にみると、東京23区64.5%、東京都下80.6%、神奈川県86.2%、埼玉県68.5%、千葉県69.7%。東京都下と神奈川県が80%を上回った一方で、東京23区、埼玉県、千葉県は60%台となっている。

◇1戸当たりの平均価格は6787万円(前年同月比0.5%上昇)、m2単価は99.5万円(同5.9%下落)。平均価格は2か月連続のアップ、m2単価は2か月ぶりのダウンとなった。

[専有面積・即日完売戸数など]
◇平均専有面積は68.22m2(前年同月比6.8%拡大)。
◇即日完売物件は2物件・47戸(シェア1.7%)。
◇フラット35登録物件戸数は2285戸(同82.6%)。
◇販売在庫は10月末時点で4945戸。前月末比148戸増加、前年同月末比は431戸減少。

[11月の発売予測]4500戸前後となる見込み。

【近畿圏】
[発売戸数]近畿圏(2府4県・9エリア=大阪府[大阪市部、大阪府下]、兵庫県[神戸市部、兵庫県下]、京都府[京都市部、京都府下]、滋賀県、奈良県、和歌山県)の発売戸数は前年同月比45.5%増の2120戸となり、3か月連続で前年実績を上回った。エリア別にみると、大阪市部958戸(同63.5%増)、大阪府下386戸(同57.6%増)、神戸市部188戸(14.9%減)、兵庫県下305戸(同30.3%増)、京都市部161戸(同257.8%増)、京都府下50戸(同6.4%増)、奈良県38戸(同1800.0%増)、滋賀県34戸(同54.7%減)、和歌山県0戸(前年同月2戸)。

[契約率・価格など]
◇初月契約率は74.4%(前年同月比17.1P増)。3か月連続で好調ラインの70%を上回った。
◇1戸当たりの平均価格は5374万円(前年同月比27.3%上昇)。m2単価は83.5万円(同16.0%上昇)。高単価エリアの大阪市部と京都市部が牽引し、10月としては、平均価格は1991年(5817万円)以来、m2単価は調査開始(1973年)以来の最高値。
◇販売在庫は10月末時点で3542戸。前月末比146戸増加、前年同月末比259戸減少。

[11月の発売予測]1800戸程度となる見通し。

〔URL〕
https://www.fudousankeizai.co.jp/share/mansion/527/tir1a6w.pdf (首都圏)
https://www.fudousankeizai.co.jp/share/mansion/526/ir1a6wN.pdf (近畿圏)

【問合先】企画調査部 03―3225―5301