発売戸数は首都圏が前年比56.6%増、近畿圏26.7%増 ~不動産経済研究所、1月の新築分譲マンション市場動向
不動産経済研究所がまとめた2024年1月の「首都圏・近畿圏の新築分譲マンション市場動向」によると、首都圏(1都3県・5エリア=東京都[東京23区、東京都下]、神奈川県、埼玉県、千葉県)の新規発売戸数は前年同月比56.6%増の1112戸で、2か月連続の増加となった。発売物件数は全87物件で、前年同月の88物件を1物件下回った。このうち100戸以上売り出した物件は3物件だった(前年同月ゼロ)。また全87物件のうち、初回売出し物件(単発物件[期分けしないで全戸売り出す物件]を含む)は9物件・561戸で、前年同月の3物件・82戸に比べて物件数は6物件、戸数は479戸増加している。新規発売戸数に対する月中の契約戸数は809戸で、初月契約率は72.8%。前年同月の54.6%を18.2ポイント(P)上回っている。
【首都圏】
[発売戸数]1112戸(前年同月比56.6%増)。エリア別にみると、東京23区389戸(同40.9%増)、東京都下198戸(同104.1%増)、神奈川県274戸(同67.1%増)、埼玉県48戸(同61.6%減)、千葉県203戸(同322.9%増)。埼玉県が大幅に減少した一方、その他のエリアは軒並み増加し、中でも東京都下が倍増、千葉県も4.2倍増と大きく伸ばしている。東京23区のシェアは35.0%となり、前年同月(38.9%)比3.9Pダウンしている。
[契約率・価格]◇初月契約率は72.8%(前年同月比18.2P上昇)。エリア別にみると、東京23区65.3%、東京都下85.9%、神奈川県80.7%、埼玉県50.0%、千葉県69.0%。東京23区、埼玉県、千葉県が7割を下回った一方、東京都下と神奈川県は8割台と好調だった。
◇1戸当たりの平均価格は7956万円(前年同月比22.2%上昇)、m2単価は115.4万円(同15.3%上昇)。平均価格は3か月連続のアップ、m2単価は11か月連続のアップ。エリア別では、東京23区、神奈川県、千葉県が平均価格、m2単価共に上昇している。
[専有面積・即日完売戸数など]◇平均専有面積は68.96m2(前年同月比6.0%拡大)。◇即日完売物件は4物件・15戸(シェア1.3%)。◇フラット35登録物件戸数は890戸(シェア80.0%)。◇販売在庫は1月末時点で5921戸。前月末比366戸減少、前年同月末比は311戸増加。
[2月の発売予測]1500戸前後が見込まれる。
【近畿圏】
[発売戸数]近畿圏(2府4県・9エリア=大阪府[大阪市部、大阪府下]、兵庫県[神戸市部、兵庫県下]、京都府[京都市部、京都府下]、滋賀県、奈良県、和歌山県)の発売戸数は前年同月比26.7%増の727戸となり、2か月連続で前年実績を上回った。エリア別にみると、大阪市部310戸(前年同月比10.9%減)、大阪府下272戸(同154.2%増)、神戸市部10戸(同11.1%増)、兵庫県下20戸(同54.5%減)、京都市部102戸(同183.3%増)、京都府下0戸(前年同月4戸)、奈良県5戸(同0戸)、滋賀県8戸(前年同月比68.0%減)、和歌山県0戸(前年同月1戸)。
[契約率・価格など]◇初月契約率は68.5%(前年同月比0.8P下落)。2か月ぶりに好調ラインの70%を下回った。◇1戸当たりの平均価格は6390万円(前年同月比34.6%上昇)、m2単価は92.4万円(同15.5%上昇)。平均価格、m2単価共に3か月連続のアップ。平均価格・m2単価共に1991年8月(平均価格8049万円・m2単価102.7万円)以来の高値。1月としては調査開始(1973年)以来の最高値を更新した。◇販売在庫は1月末時点で3265戸。前月末比196戸減少、前年同月末比は301戸減少。
[2月の発売予測]1000戸程度となる見通し。
〔URL〕https://www.fudousankeizai.co.jp/share/mansion/578/TC8sh1gx.pdf (首都圏)
〔URL〕https://www.fudousankeizai.co.jp/share/mansion/576/IC8sh1gx.pdf (近畿圏)
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