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発売戸数は首都圏が前年比18.7%減、近畿圏69.4%増 ~不動産経済研究所、11月の新築分譲マンション市場動向

 不動産経済研究所がまとめた2024年11月の「首都圏・近畿圏の新築分譲マンション市場動向」によると、首都圏(1都3県・5エリア=東京都[東京23区、東京都下]、神奈川県、埼玉県、千葉県)の新規発売戸数は2231戸で、前年同月の2743戸に比べ18.7%減と、2か月ぶりの減少となった。発売物件数は163物件で、前年同月の137物件を26物件上回り、100戸以上発売した物件は1物件だった(前年同月4物件)。全163物件のうち、初回売出し物件(単発物件[期分けしないで全戸売り出す物件]を含む)は29物件・940戸で、前年同月の28物件・1169戸を物件数で1物件上回るも、戸数では229戸下回っている。新規発売戸数に対する月中の契約戸数は1373戸で、初月契約率は61.5%。前年同月の74.2%に比べ12.7ポイント(P)ダウンし、2か月ぶりに70%を下回った。

【首都圏】
[発売戸数]2231戸(前年同月比18.7%減)。エリア別にみると、東京23区705戸(同31.5%減)、東京都下357戸(同20.0%減)、神奈川県363戸(同52.3%減)、埼玉県571戸(同189.8%増)、千葉県235戸(同24.2%減)。埼玉県が2.9倍増と大幅に増加した一方、その他のエリアは2~5割減と落ち込んでいる。東京23区のシェアは31.6%。

[契約率・価格]
◇初月契約率は61.5%(前年同月比12.7P低下)。エリア別にみると、東京23区60.3%、東京都下72.8%、神奈川県58.1%、埼玉県53.9%、千葉県71.9%。東京都下と千葉県が70%台だった一方、東京23区は60%台、神奈川県と埼玉県は50%台だった。
◇1戸当たりの平均価格は7988万円(前年同月比3.2%下落)、m2単価は121.4万円(同5.2%下落)。平均価格とm2単価共に4か月ぶりのダウン。エリア別では、東京23区が平均価格、m2単価共に2桁下落した一方、その他のエリアは軒並み上昇している。

[専有面積・即日完売戸数など]
◇平均専有面積は65.77m2(前年同月比2.0%拡大)。
◇即日完売物件は3物件・48戸(シェア2.2%)。
◇フラット35登録物件戸数は1841戸(シェア82.5%)。
◇販売在庫は11月末時点で5205戸。前月末比376戸増加、前年同月末比390戸増加。

[12月の発売予測]6000戸程度が見込まれる。1~11月の累計発売戸数は、前年同期(2万911戸)比17.8減の1万7184戸となっており、2024年の年間発売戸数は2万3000戸程度となる見込み。

【近畿圏】
[発売戸数]近畿圏(2府4県・9エリア=大阪府[大阪市部、大阪府下]、兵庫県[神戸市部、兵庫県下]、京都府[京都市部、京都府下]、滋賀県、奈良県、和歌山県)の発売戸数は前年同月比69.4%増の1730戸となり、4か月ぶりに前年実績を上回った。エリア別にみると、大阪市部335戸(前年同月比49.6%増)、大阪府下318戸(同7.1%増)、神戸市部577戸(同1127.7%増)、兵庫県下231戸(同0.4%増)、京都市部143戸(同18.3%減)、京都府下27戸(同1250.0%増)、奈良県71戸(同115.2%増)、滋賀県28戸(同211.1%増)、和歌山県0戸(前年同月4戸)。大阪市部と神戸市部が大幅増。

[契約率・価格など]
◇初月契約率は80.9%(前年同月比18.5P上昇)。6か月連続で好調ラインの70%を上回った。投資用物件を除く契約率も79.0%と好調。
◇1戸当たりの平均価格は5225万円(前年同月比1.1%下落)、m2単価は89.2万円(同10.4%上昇)。平均価格は2か月連続のダウン、m2単価は4か月連続のアップ。
◇販売在庫は11月末時点で2421戸。前月末比1戸増加、前年同月末比344戸減少。

[12月の発売予測]2800戸程度となる見通し。

〔URL〕https://www.fudousankeizai.co.jp/share/mansion/611/Ra6vC8eT.pdf (首都圏)
〔URL〕https://www.fudousankeizai.co.jp/share/mansion/610/kRa6vC8e.pdf (近畿圏)
【問合先】調査部 03―3225―5301