平成29年の住宅着工は0.3%減の96.4万戸、3年ぶり減~国交省、12月は2.1%減の7.6万戸、持家、貸家、分譲が減少
国土交通省がまとめた平成29年年間と平成29年12月の「建築着工統計」によると、平成29年1年間の新設住宅着工戸数は96万4641戸で、前年比0.3%減と3年ぶりの減少となった。貸家、分譲住宅は増加したが、持家が減少したため、全体で減少となった。利用関係別にみると、持家は前年比2.7%減の28万4283戸で、前年の増加から再び減少、貸家は同0.2%増の41万9397戸で、6年連続の増加、分譲住宅は同1.9%増の25万5191戸で、3年連続の増加となった。分譲住宅のうち、マンションは同0.2%増の11万4830戸で、前年の減少から再び増加、一戸建住宅は同3.3%増の13万8189戸で2年連続増加した。
平成29年12月の住宅着工戸数は前年同月比2.1%減の7万6751戸で、6か月連続の減少。利用関係別にみると、持家が同2.5%減、貸家が同3.0%減、分譲住宅が同1.3%減とすべてがマイナスとなり前年水準を下回った。分譲住宅の中では、マンションが同11.0%減と前月の増加から再び減少、一戸建住宅が同6.6%増と3か月連続で前年水準を上回った。
《住宅着工動向の概要》
I.平成29年1年間の新設住宅着工動向
[主な住宅種別の内訳]
◇持家=28万4283戸(前年比2.7%減、前年の増加から再び減少)
◇貸家=41万9397戸(同0.2%増、6年連続の増加)
◇分譲住宅=25万5191戸(同1.9%増、3年連続の増加)、うちマンションは11万4830戸(同0.2%増、前年の減少から再び増加)、一戸建住宅は13万8189戸(同3.3%増、2年連続の増加)。
[圏域別・利用別の内訳]
◇首都圏=33万9224戸(前年比0.7%増)、うち持家=5万7259戸(同4.7%減)、貸家=15万1938戸(同2.2%増)、分譲住宅=12万8399戸(同1.0%増)、うちマンション=6万4755戸(同0.0%減)、一戸建住宅=6万2028戸(同2.2%増)
◇中部圏=10万8742戸(同0.3%増)、うち持家=4万2432戸(同4.3%減)、貸家=4万582戸(同0.4%増)、分譲住宅=2万5072戸(同8.1%増)、うちマンション=6745戸(同11.1%増)、一戸建住宅=1万8279戸(同7.0%増)
◇近畿圏=13万8669戸(同2.1%減)、うち持家=3万4980戸(同4.0%減)、貸家=6万9戸(同4.0%増)、分譲住宅=4万3138戸(同7.7%減)、うちマンション=2万1163戸(同12.8%減)、一戸建住宅=2万1859戸(同2.2%減)。
◇その他地域=37万8006戸(同0.6%減)、うち持家=14万9612戸(同1.2%減)、貸家=16万6868戸(同2.9%減)、分譲住宅=5万8582戸(同9.5%増)、うちマンション=2万2167戸(同14.0%増)、一戸建住宅=3万6023戸(同7.2%増)。
II.平成29年12月の新設住宅着工動向
[主な住宅種別の内訳]
◇持家=2万3288戸(前年同月比2.5%減、7か月連続の減少)。大部分を占める民間金融機関などの融資による持家が同2.4%減の2万596戸と7か月連続で減少し、公的資金による持家も同3.6%減の2692戸と6か月連続で減少したため、持家全体で減少となった。
◇貸家=3万3438戸(同3.0%減、7か月連続の減少)。大部分を占める民間金融機関などの融資による貸家が同3.1%減の3万907戸と7か月連続で減少し、公的資金による貸家も同2.1%減の2531戸と2か月連続減少したため、貸家全体で減少となった。
◇分譲住宅=1万9537戸(同1.3%減、前月の増加から再び減少)。うち、一戸建住宅は同6.6%増の1万1992戸と、3か月連続で増加したが、マンションが同11.0%減の7422戸と前月の増加から再び減少したため、分譲住宅全体で減少となった。
[圏域別・利用別の内訳]
◇首都圏=2万6497戸(前年同月比0.9%増)、うち持家4425戸(同4.5%減)、貸家1万2600戸(同5.9%増)、分譲9351戸(同3.6%減)
◇中部圏=8559戸(同0.9%増)、うち持家3618戸(同1.5%増)、貸家3034戸(同1.3%減)、分譲1874戸(同3.4%増)
◇近畿圏=1万224戸(同7.7%減)、うち持家2880戸(同6.3%減)、貸家4130戸(同9.0%減)、分譲3196戸(同5.3%減)
◇その他地域=3万1471戸(同3.4%減)、うち持家1万2365戸(同2.0%減)、貸家1万3674戸(同8.6%減)、分譲5116戸(同4.5%増)。
[マンションの三大都市圏別内訳]
◇首都圏=4084戸(前年同月比12.2%減)、うち東京都2685戸(同5.6%減)、うち東京23区2416戸(同15.0%減)、東京都下269戸(前年同月0戸)、神奈川県792戸(同40.7%減)、千葉県161戸(同54.8%減)、埼玉県446戸(同291.2%増)
◇中部圏=288戸(前年同月比16.0%減)、うち愛知県223戸(同0.4%減)、静岡県65戸(同33.0%減)、三重県0戸(前年同月0戸)、岐阜県0戸(同22戸)
◇近畿圏=1390戸(前年同月比2.0%減)、うち大阪府667戸(同16.2%減)、兵庫県481戸(同77.5%増)、京都府89戸(同74.7%減)、奈良県0戸(前年同月0戸)、滋賀県153戸(同0戸)、和歌山県0戸(同0戸)
◇その他地域=1660戸(前年同月比13.8%減)。
[建築工法別]
◇プレハブ工法=1万905戸(前年同月比10.5%減、7か月連続の減少)
◇ツーバイフォー工法=9979戸(同3.1%減、6か月連続の減少)。
〔URL〕
http://www.mlit.go.jp/report/press/joho04_hh_000735.html(平成29年計)
http://www.mlit.go.jp/report/press/joho04_hh_000733.html(平成29年12月分)
【問合先】総合政策局 建設経済統計調査室 03―5253―8111内線28621、28625